法人向けIP電話比較おすすめ9選

IP電話とは、インターネット回線を利用する電話サービスです。法人向けには自動録音や自動文字起こし、自動音声アナウンスなど、さまざまな機能を搭載しており、業務効率改善や顧客対応の品質向上が期待できます。

法人向けIP電話サービスは固定電話を設置する場合と異なり、電話回線の工事をおこなう必要がありません。固定電話機を置かずにスマートフォンで代用するケースも多く、従業員間や拠点間の通話料を大幅に削減できます。

しかし、はじめて法人向けIP電話サービスを導入する場合、わからない点もあるでしょう。この記事では、法人向けIP電話サービスのメリットや選び方、おすすめのサービスなどについてまとめました。

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050型

050から始まる11桁の電話番号が割り当てられるタイプです。同じサービスや提携プロバイダを利用している場合、通話料金を安く抑えられます。

市外局番や市外局番が含まれないため、スマートフォンでも利用できます。ただし、位置情報を取得しないため、フリーダイヤルから始まる番号や緊急通報には発信できません。

0AB-J型

｢03｣や｢045｣など、市外局番から始まる10桁の電話番号を割り当てられるタイプです。一定の条件を満たせば、固定電話で利用していた番号をIP電話でも利用可能です。

ネットワーク品質や音声品質など、規定が細かく決められており、安定した通話品質が期待できます。半面、通話料金や初期費用は高くなります。

電話番号不要型

LINEやFacebook Messenger、Skypeなど、SNSやビデオ通話アプリを活用するタイプです。近年はアカウントID不要でも通話できるサービスが増えています。同じアプリ同士で通話する場合、通話料金が発生しません。ただし、データ送受信の影響を受けやすく、通信品質が低い傾向にあります。

導入目的に合った機能を搭載しているか

IP電話サービスの導入によって、どのような課題を解決したいか、明確化しておくことが重要です。導入目的が曖昧だと、課題解決に必要な機能を選択したサービスが搭載しておらず、ミスマッチを招く可能性が高まります。

たとえば、電話対応に苦手意識を抱えている従業員が多数いたとしましょう。自動録音やモニタリング、通話内容の評価など、スキルアップにつながる機能を搭載したサービスを選定します。

業務効率改善を目指す場合は、IVRや自動音声アナウンス機能を搭載したサービスを選びましょう。上記のように導入目的が明確化すると、IP電話サービスに求める機能も自然と絞られます。

セキュリティ体制は万全か

固定電話をオフィスに置かず、スマートフォンを利用する場合は特に注意が必要です。外出先で従業員がスマートフォンの盗難や紛失にあった場合、機密情報の漏えいリスクが高まります。情報漏えいによって、社会的信用低下やイメージダウンは避けられないでしょう。

顧客情報が流出した場合、多額の損害賠償を請求される可能性もあります。多額の利益損失を避けるためにも、セキュリティ対策が万全なサービスを選びましょう。スマートフォンに連絡先や発信履歴などを残さない仕組みを導入していれば、安心して利用できます。

また、ロックアウト機能を搭載していれば端末を遠隔操作でき、紛失や盗難が起きた際の被害を最小限に抑えられます。

従業員規模に料金体系が合っているか

利用人数に合ったサービスを選びましょう。IP電話サービスでは、サービス基本料金＋通話料金を月額料金として支払います。基本料金に採用されている料金体系は月額固定制と従量課金制、2種類に分けられます。

月額固定制は、利用できる機能と料金があらかじめ決まっているタイプです。オプションを利用しない限り、追加費用は発生しません。毎月の支出管理が楽になる一方、機能追加にはプラン変更が必要です。

一方、従量課金制は単価×人数で毎月の費用を算出するタイプです。利用人数が多いと、必要以上に多くの費用を支払うことになります。月額固定制と従量課金制、どちらが自社に合っているかを見極めましょう。

サポート体制は充実しているか

充実したサポートが望める企業のサービスを選ぶことが重要です。はじめて法人向けのIP電話サービスを導入する場合、疑問点や不安な点も発生するでしょう。

電話やメール、チャットなど、さまざまな方法で企業側の担当者と情報共有ができれば、トラブルが起きても早期解決が望めます。オンラインヘルプやFAQが充実していれば、効率的に情報を集められるため、企業側に問い合わせをする必要はありません。

また、動画マニュアルや活用支援セミナーなどが用意されていると、早期に操作方法を習得できます。導入〜運用まで手厚いサポートが望めるかを確認しましょう。

外部サービスとの連携性に優れているか

外部サービスとの連携性に優れたIP電話サービスを選びましょう。多くの外部サービスと連携できると、業務効率改善や顧客対応の品質向上につなげられます。たとえばSFAと連携できると、SFA上に登録された顧客情報や過去の通話履歴が表示されます。

PCを開ける環境であれば、商談の進捗状況や案件内容の確認も可能です。これまでのやりとりを整理した上で顧客との通話に励めるため、良質な顧客対応につなげられます。

また、web会議ツールやビジネスチャットと連携していれば、会議中に電話が入ったとしても、後からすぐに折り返しが可能です。ホームページ上でどのようなサービスと連携できるか、確認をしましょう。

初期費用を抑えられられる

法人向けIP電話を導入するメリットは、初期費用を抑えられる点です。インターネット回線を利用するため、電話回線の工事は必要ありません。PBXやサーバーなど、新しく設備を導入する必要もないため、導入にかかる費用を抑えられます。

また専用アプリをインストールして利用するため、従業員が持つ私物のスマートフォンを利用しても問題ありません。私物のスマートフォンを利用すると、業務用スマートフォンを新たに購入する必要もなくなります。

通話料金が安い

通常の電話回線よりもIP電話サービスの方が、通話料金が安く設定されています。電話回線と異なり、拠点間の距離によって通話料金が変動することはありません。遠距離間の電話が多い場合、従来より通話料金を大幅に削減できます。

固定電話の代わりにスマートフォンを利用すれば、従業員間の通話を内線でおこなえるため、通話料金は発生しません。従業員同士の通話は場所を問わず内線に切り替わるため、情報共有もしやすくなります。

サービスを提供する企業側がインターネット回線を持っている場合も多く、月額料金は数千円〜数万円台に設定されています。メンテナンスやアップデートは、自社で対応する必要はありません。

複数拠点を一括で管理できる

IP電話サービスの利用によって、複数拠点を展開している場合でも一元管理ができます。スマートフォンアプリをインストールすれば、自社共通のサービスとして全拠点での運用が可能です。拠点ごとに異なるIP電話サービスを導入する必要はありません。

そのため、コア業務にリソースを集中して割けます。拠点間の通話は内線を利用するため、通話料金も無料です。従来よりもコミュニケーションが取りやすい環境を整備できるでしょう。請求データの分割もできるため、拠点別や従業員別に通話の利用状況を可視化できます。

拡張性や連携性に優れている

法人向けIP電話サービスは拡張性に優れ、オフィスの移転や利用者の増減にも柔軟に対応できます。インターネット回線を利用するため、オフィスを移転するたびに電話回線工事や設備導入を実施する必要はありません。

オンライン上で必要な手続きを踏めば、月額プランの変更や電話番号の追加など、サービスの利用方法も柔軟に変更できます。また、SFAやビジネスチャットなど、外部システムと連携がしやすい点も魅力です。

SFAと連携していると電話がかかってきた際に、顧客情報や過去に作成した議事録などが画面上に表示されます。ビジネスチャットと連携している場合は、過去の対応履歴が表示され、良質な顧客対応を実現できます。

通話の自動録音や文字起こし機能を搭載している

機能性に優れたIP電話サービスが多い点もメリットの1つです。通話内容が自動的に録音された後、会話速度や通話時間、会話のラリー数など、さまざまな指標が数値化されます。

分析結果を従業員へフィードバックすることで、課題の抽出や電話対応の品質向上につなげられます。録音した通話内容は後から何度も確認できるため、情報の聞き間違いや聞き逃しを防げる点も魅力です。

また、自動文字起こし機能を搭載していれば、通話内容が自動的に文章として記録されるため、議事録作成にかかる手間を削減できます。自動要約機能を搭載している場合は、重要な情報を自動的にシステムがまとめるため、メモ取りをする必要がありません。

新たに電話番号を取得する必要性が生じる

既存の電話番号を引き継ぐナンバーポータビリティ機能を搭載していない場合、電話番号を変えなければなりません。電話番号変更の旨を顧客や取引先に通知しなければならず、多くの手間がかかります。

電話番号変更の連絡が行き届かなかった場合は相手に不信感を与え、取引が途絶える可能性が生じます。顧客との関係悪化を避けるためにも、今までの電話番号を変更せずに利用できるIP電話サービスを選びましょう。

インターネット環境の影響を受けやすい

IP電話サービスはインターネット回線を利用するため、通信環境が通話品質に大きな影響を及ぼします。アクセスが集中している場合は速度遅延や通信障害が起きやすく、注意が必要です。

天気や電磁波、遮蔽物によって通信状況が不安定になるケースも珍しくありません。通話時にノイズや回線途切れが発生しないよう、外出先で通話する際の場所に気を配りましょう。導入前に通信環境に関して確認しておくことも重要です。

緊急速報の番号にかけられない

IP電話サービスによっては、｢110｣や｢119｣などの緊急通報の番号に発信できません。警察や消防署に電話をかける際、通常は電話をかけた人のスマートフォンから位置情報が送られる仕組みです。

しかし、IP電話は音声電話に特化しており、位置情報を送信する機能が搭載していない場合が多いです。緊急時に素早く対応するためにも、オフィス周辺の警察署や消防署の電話番号を電話帳に登録しておきましょう。

サービスを利用できない場合がある

インターネット環境が整っていない場合、多くのIP電話サービスは利用できません。電波が届かない場所だと、顧客や取引先からの電話に対応できなくなります。対応漏れを防ぐため、オフライン転送を搭載したサービスを選びましょう。

また、Wi-Fi接続でインターネット回線を利用する場合、停電が起きるとIP電話サービスは利用できません。ルータータイプの選択や固定電話との併用など、対応策を考えておきましょう。

IVR(Interactive Voice Response)機能

かかってきた電話に対し、事前に用意しておいた自動音声ガイダンスを流す機能です。問い合わせ内容に応じて、メッセージの内容や転送先を判断します。コールセンターやお客様相談窓口などで活用されています。

録音機能

通話内容を自動で録音する機能です。会話の速度やラリー回数など、さまざまな項目をデータ化できるIP電話サービスもあります。録音したデータは、電話対応の品質向上や新入社員教育の教材として活用できます。

留守番電話機能

電話がかかってきた際に一定時間無応対の時間が発生すると、自動的に留守番電話専用の内線に転送する機能です。録音されたメッセージは一定期間保存されます。有料オプション扱いとしているケースも多いです。

文字起こし機能

通話内容を自動で文章に変換する機能です。通話中に聞き逃した情報があったとしても、後から内容を確認できます。メモ取りや議事録作成にかかる工数を削減し、別の業務に労力を割ける環境を整備します。

スケジュール転送機能

事前に設定した時間帯や曜日にかかってきた電話に対し、設定した条件通りに自動音声を流す機能です。顧客や取引先から営業時間外に電話がかかってきたとしても、取りこぼしが発生する心配はいりません。

自動音声アナウンス機能

担当者の通話中や営業時間外にかかってきた電話に対し、音声アナウンスを再生する機能です。｢恐れ入りますが、ただいまお繋ぎできません｣や｢受付は終了いたしました｣などのフレーズが、自動で再生されます。

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