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金額や機能を比較して、ぴったりの製品を選びましょう
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「開業から数十年、紙カルテが膨大になり保管場所の確保に限界がきている」
「久しぶりの患者のカルテ探しに10分以上かかり、診療時間を圧迫している」
「1年前に導入した電子カルテを使いこなせず、そのまま放置してしまっている」
こうした課題を解決できるのが、電子カルテです。カルテ検索から、予約や会計、レセプト業務の連携まで、クリニックや診療科の業務に合わせて柔軟にカスタマイズできます。この記事では、おすすめの電子カルテを比較し、選び方のポイントを解説します。

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電子カルテとは、医療機関が患者の診療情報を電子的に記録や管理、共有するシステムです。かつては大病院向けの高額なオンプレミス型が主流でしたが、現在ではクラウド型の普及により小規模クリニックでも月額数万円から電子カルテを導入できるようになりました。
患者情報や診療記録をデータベース化して検索できる機能、過去の処方や検査結果を時系列で表示する機能、レセプトコンピュータと連動して診療報酬を自動算定する機能などが搭載されています。
2024年度診療報酬改定で新設された、医療DX推進体制整備加算の算定要件を満たし、全国医療情報プラットフォームへの接続を見据えた、医療機関経営の戦略的基盤としての役割を担います。
電子カルテには主に「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類があります。オンプレミス型の電子カルテは高度なセキュリティとデータ管理のコントロールができます。その反面、サーバの設置費用や数年単位でのリプレース費用など導入やメンテナンスにかかる負担が大きくなるのが特徴です。
その点クラウド型の電子カルテは自社サーバの用意や管理が不要で、導入コストを抑えられます。メンテナンスや更新が自動で実施される点も特徴です。
一般病院でのシェアが大きい主要電子カルテメーカーとしては、オンプレミス型に強みを持つNECや富士通が挙げられます。
一方で診療所や開業医の間では「Medicomシリーズ」や「エムスリーデジカル」「Brain Boxシリーズ」をはじめとしたクラウド製品が人気な傾向にあります。
クラウド型電子カルテの料金プランは「初期費用+月額費用」であることが一般的です。
初期費用は100,000〜1,000,000円まで医療機関に応じて幅広く設定されています。月額費用は10,000〜50,000円程度が相場です。
一般診療所や開業医向け製品の中には、初期費用0円、月額10,000円前後で始められる製品も。クリニックの規模や形態に合った製品を選ぶことで、負担なく電子カルテを導入できます。
紙カルテの場合は保管期限を過ぎるまで書庫に入れておくのが一般的で、保管スペースが必要でした。その点電子カルテは保管スペースやファイリングの手間が必要ありません。
電子カルテの情報はインターネット上または自院のサーバに保存、記録されます。システムの導入によって医療機関のスペースを有効活用できるほか、期限切れのカルテにはアラートで通知するなど便利な管理機能を使用できます。
電子カルテによって診察記録や処方内容などの登録情報を効果的に管理できます。たとえば特定のキーワードでの検索、複数科を跨いだカルテの共有が可能になります。紙カルテと異なり登録には必須項目の記入が必須となるため、必要情報を網羅してカルテを体系化できます。
記入漏れを軽減できれば、日々発生するやり取りがスムーズに進められます。紙カルテから電子カルテへの移行で全ての従業員がコア業務に集中できるようになるため、働き方改革の一環として導入する医療機関が増えています。
レセコン一体型の電子カルテを選ぶと、請求業務を一気通貫で効率化できます。レセコン一体型の電子カルテは医療費の請求書作成の他にも、統計情報の収集などにも活用可能です。
一体化型のシステムでは電子カルテの情報を再度レセコンにインポートするといった手間がかかりません。自動でレセプトの作成が可能でスムーズに業務が進みます。
「無床診療所」「訪問・在宅診療」「有床病院」など、規模と形態に合った機能性の製品を選びましょう。
| 形態 | おすすめの製品 |
| 無床診療所・クリニック | 比較的安価に使い続けられるクラウド型の電子カルテがおすすめ。カルテ作成補助機能があったり、予約受付の自動化ができたりする製品を選ぶことも大切。業務負担や通院負担の軽減につながる。(ex.「エムスリーデジカル」「CLINICSカルテ」など) |
| 訪問・在宅診療 | タブレットやスマホ対応など、訪問先での利便性を考慮した製品がおすすめ。オンライン診療を実施したい場合は、ビデオ通話やキャッシュレス決済ができることを確認するのが重要。紹介状や処方箋など、文書のオンライン共有も必須機能と言える。(ex.「クリアス」など) |
| 中小規模・有床病院 | 中小規模病院向けには汎用性の高いシステムから、看護支援や検査支援、リハビリ支援などをパッケージで提供している製品まである。病院の状況に合わせて導入することがシステムを使いこなす秘訣。予約機能や外来受付、会計機能は必ずあるとよい。(ex.「セコム・ユビキタス電子カルテ」や「ハヤテネオ」など) |
診療科ごとに必要な機能を搭載した製品を選びましょう。例えば眼科の場合はカルテに絵図を登録できたり、産婦人科なら時系列で検診記録を管理できたりすることが大切です。
| 診療科 | おすすめの製品 |
| 眼科 | 診察した部位の絵図や手書きメモをカルテへ簡単に記録できるシステムがおすすめ。加えて予約管理システムや順番待ちシステムと連携できると診察がストレスなくスムーズに進む。眼科の電子カルテに特化した「CLIPLA Eye」などもある。 |
| 産婦人科 | 妊娠検診の記録を時系列で記録したり、カルテにエコー画像を添付したりできる製品がおすすめ。不妊治療管理機能や、妊婦健診管理機能を搭載した「CLIPLA Luna」などがある。 |
| 精神科 | 患者の学歴や職歴、家族構成といった基本情報をテンプレートで効率よく入力できる製品がおすすめ。また精神科特有の文書を自動作成できると医師の負担軽減につながる。精神科特化型の電子カルテには「Alpha」などがある。 |
| 介護医療 | 検査結果や入院経過シートといった定期的な記録をテンプレートで作成できる製品がおすすめ。また患者1人に対して医療チームと介護チームの双方からカルテを編集できると記録の重複や抜け漏れがなくなる。「i-MEDIC Plus 」や「介護医療院カルテ」などが具体的な例。 |
| 自由診療 | 電子カルテの他に、同意書の作成や割引価格の設定などを柔軟に行える製品がおすすめ。予約のリマインドや告知に活用できるメール配信機能があるとなおよい。美容外科をはじめとした自由診療医院向けには「MEDIBASE」「ACUSIS Cloud」などがある。 |
レセコンは医療機関が患者の診療情報などのデータを入力し、それに基づいて健康保険組合に診療報酬を請求するためのシステムです。レセコン一体型の電子カルテを選ぶと、電子カルテとレセプトを二重作成する手間が省けます。
具体的には「CLINICSカルテ」や「Qualis Cloud」などがレセコン一体型のシステムです。電子カルテもレセコンも一気通貫で作成。転記作業は必要ありません。
既存のレセコンと電子カルテを連携したい場合は、データ引き継ぎの可否を確認しましょう。
手持ちのWindowsやMacに対応しているか、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットでも使用できるかなど、動作環境をチェックしておきましょう。
既存のOSに対応していない場合、デバイスを丸ごと入れ替える必要があるため注意が必要です。また訪問診療のシーンでは、モバイル端末に対応したシステムが必要になります。
例えば「セコムOWEL」はモバイル端末での操作が可能で、訪問診療にもぴったりです。「CLIUS」もタブレットひとつで出先での閲覧や入力ができます。
外部システムと連携して使用できるかを確認しておきましょう。予約システムや会計システムと連携することで情報の転記作業を省き、更なる業務効率化が進みます。
たとえば「Qualis Cloud」は、外注検査オーダーから検体ラベル印刷まで完結できる点が便利です。「HAYATE/NEO」は同メーカーの会計システム「HAYATE/ML-A」と連携でき、会計部門の業務負荷軽減に貢献します。
定期的なメンテナンスで追加費用や患者数や診療数の増減によるプラン変更を含め、初期費用とランニングコストを把握しておきましょう。予期せぬ負担が生じないように、計画的かつ長期的な運用ができます。
たとえば「エムスリーデジカル」では初期費用やアップデート費用が一切かからず、月額9,800円から使えるなどリーズナブルな料金形態です。必要な機能はオプションでその都度追加でき、後々の拡張にもスムーズに対応できます。
提供形態を問わず製品から運用におけるサポートが提供されているかを確認しましょう。操作方法などの基本的な内容だけでなく、セキュリティトラブルなど解決に専門的な知識が必要な内容にも柔軟に対応している製品がおすすめです。
例えば「blanc」は導入前後のフォローが手厚く、マスタ設定から従業員への操作教育まで幅広く手がけています。いつでも問い合わせができるコールセンターも設置されており、リモート操作可能です。

電子カルテは製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
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希望条件に沿った料金プランも製品と一緒に診断します。概算金額を見積もりからチェックして、理想のプランを探してみましょう。
最大で5製品の診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬ製品との出会いもあるかもしれません。
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