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eKYC(オンライン本人確認)とはユーザーがデジタルサービスを利用する際に実施する本人確認の仕組みです。electronic Know Your Customerの略称で、対面や郵便での本人確認をKYCと呼び、オンラインを使っての身元確認の場合、electronicがつきます。
この記事ではeKYCの歴史や背景、選定ポイントや導入時の注意点について解説しています。ぜひ製品の比較にご利用ください。
日本国内でeKYCが正式な本人確認の仕組みとして認められたのは、2018年からです。それ以前は、本人確認の手続きが必要な契約は、実際に本人が対面で確認書類を提示するか、確認書類の写しを郵送後、本人限定郵便による書類送付によって手続きをおこなう必要がありました。
2018年11月にFinTechへの対応の観点から犯罪収益移転防止法施行規則が改正され「オンラインで完結する自然人の本人特定事項の確認方法」が追加されました。これが法的根拠となり、本人確認書類の画像・ICチップ情報を用いたオンライン完結の本人確認(eKYC)が可能となったのです。
以降、国内では犯収法に規定されたeKYC手法を中心に徐々にサービスが広がっていきました。
※参照:犯罪収益移転防止法の解説、パブリックコメント|警察庁
海外ではeKYCサービスに関して、法的な整備をしている国としていない国に分かれます。 アメリカやイギリス、シンガポールでは、法的な整備や基準を設けることなく事業者にeKYCの導入から利用まで判断を委ねています。
一方、欧州ではeKYC手法を明文化し、ビデオ認証やオンライン認証を許容する形で運用しています。また、インドは公的な個人情報DB(アドハー)を提供し、その活用によってeKYCを可能としているため、政府との連携が必要不可欠です。
海外展開を考えている事業者は、国によって法整備や認められている手法が異なることを理解して、どのeKYC手法を使用するか検討しなければいけません。
※参照:
・本人確認手段としての eKYC と今後の発展|NPO法人日本ネットワークセキュリティ協会
・決済システムレポート別冊「オンラインでの本人確認(eKYC)に関する国際標準と関連技術」|日本銀行
eKYCを使ったサービスを提供する事業者は、金融機関やリユース業者、不動産や通信業者です。LTV向上や経費削減、利用者数アップなどを目的に導入を進めています。
たとえば銀行口座や証券口座の開設、オンラインでのローン契約、クレジットカード発行、携帯電話の回線契約や中古品の買取、マッチングアプリやフリマサイトで利用されています。
国内におけるeKYCのトレンドは、マイナンバーカードの公的個人認証を利用した本人確認手法です。またデジタル庁が「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を閣議決定し、顔写真のない本人確認書類を廃止する方針を公表しています。
健康保険証や運転免許証の偽造によるなりすましや詐欺が発生していることから、高いセキュリティ性を誇るマイナンバーカードを活用したeKYCが今後、その比重を高めていくことが予想されます。
eKYC(オンライン本人確認)選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。従業員数や欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想のeKYC(オンライン本人確認)が見つかります。
必要に応じて郵送対応や本人確認方法に関するカスタマイズがおこなえるサービスや、API連携など活用の幅が広いサービスがおすすめです。自社のサービス展開がWebかスマホかによってAPI連携の連携先を確認しましょう。
ITリテラシーの高さを問わず利用可能でユーザーインターフェースに優れたeKYCを選択することが重要です。PCやスマートフォンの操作に慣れているユーザーばかりではありません。ユーザビリティに乏しいeKYCを選ぶと、手続きに多くの手間がかかり、サービスを購入する意欲が低下します。
ミスマッチを避けるためにも、無料トライアルを積極的に活用しましょう。無料トライアルは1ヶ月前後、無料で利用できる制度です。トライアルの期間は費用が発生しないため、操作性や機能性などさまざまな点を確認できます。
日常生活での利用頻度が高いLINEを本人確認に活用しているケースもあります。LINE連携は本人確認手続きの効率化や不特定多数の顧客への情報配信など見込み顧客との関係強化を図れる点が魅力です。
自社サービスを利用する外国人の割合が多い場合、外国語表記に対応しているか、確認をしてください。英語や中国語などで表記ができれば、日本語が不得意な外国人も取り込めます。対象ユーザーを限定することなく、効果的な集客や収益拡大が期待できます。
本人確認作業をベンダーのオペレーターへ依頼できる場合とそうでない場合があります。外注できれば本人確認に必要な手続き全般を自動化でき、従業員の業務負担を軽減できる点がメリットです。
ただし自社が保有している顧客情報を開示する形になるため、情報漏えいのリスクが高まります。ISMSやプライバシーマークを取得し、セキュリティ対策を高く評価されているベンダーを選びましょう。
eKYC(オンライン本人確認)の比較表を作成しました。比較・検討にお役立てください。(表は右にスクロールできます)
サービス名 | ネクスウェイ本人確認サービス | ProTech ID Checker | TRUSTDOCK | LIQUID eKYC | Deep Percept for eKYC | Face-vox | Polarify eKYC | GMO顔認証 eKYCスマホde本人確認 |
初期費用 | 55,000円~ | 要問合せ | 要問合せ | 55,000円~ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 0円~ |
月額費用 | 27,500円~ | 18,000円~ | 要問合せ | 33,000円+ 55円(1件)~ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 5,500円 |
顔撮影 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
書類撮影 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
ICチップ読取 | ● | - | - | ●(カスタム) | - | - | ● | - |
マイナンバーカード | ● | ● | ● | ● | ● | - | ● | - |
監査ログ提供 | - | - | ● | ●(カスタム) | - | - | ● | - |
API連携 | - | ● | ● | ●(カスタム) | - | - | - | - |
サポート体制 | ● | 要問合せ | ● | 要問合せ | ● | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
※ミツモア調べ(2024年11月)
※「-」はホームページに記載なし
おすすめのeKYC(オンライン本人確認)製品を紹介します。
ネクスウェイ本人確認サービスはオンラインや郵送での本人確認をサポートするオールインワンパッケージなので、はじめて本人確認システムを導入する場合でも安心です。eKYC後のバックオフィス業務まで代行します。導入は申し込みから約2カ月で可能です。一部サービスのみの利用もできます。
各種法令に準拠した厳重な個人情報管理や攻撃監視、情報の暗号化などの標準対応によって、高セキュリティの本人確認体制を構築します。第三者によるセキュリティ診断まで実施します。自社でセキュリティ環境を一から構築する必要がなく、コストの削減につながるでしょう。
利用した分だけ課金される従量課金制を採用しています。本人確認業務の変動費化が実現できます。事業がスタート期にありボリュームが読みにくい場合におすすめです。流動性の高い事業では余剰の固定費を支払う必要がなく、事業が拡大し利用件数が増えた際にはフレキシブルに対応が可能です。
ProTech ID Checkerは、低コストで導入がカンタンなオンライン本人確認(eKYC)サービスです。
月額基本料18,000円+従量課金制となっており、Webサイトにタグを設置するだけで最短1週間でeKYCの導入が可能です。
またAIを活用して本人確認業務を自動化し、目視で行う本人確認作業工数を削減することができる点もポイントです。
金融機関、中古品買取、通信サービス、司法書士事務所、シェアリングサービス、不動産など業種・会社規模を問わず多くの企業で利用されており、累計導入企業数は200社以上(2024年1月時点)となっています。
※ショーケース調べ(2024年1月時点)
年間100万件以上の本人確認手続きを処理するオペレーターが在籍しています。豊富なノウハウを持っており、24時間365日いつでも本人確認がおこなえる体制を確立できます。本人確認のプロセスやシステムの設計は、自社の要望に応じて自由にカスタマイズが可能です。
書類での本人確認は、偽造のチェックが大変で担当者の負担です。しかしGMO顔認証eKYCスマホde本人確認ならAI判定で、負担を軽減してれます。
本人確認書類を預かるリスクがなくなります。コピーや手続きのために本人確認書類を担当者に渡すのを躊躇する顧客もいます。eKYCなら書類をお店に預けないので、顧客も安心です。また店舗などの担当者の負担も軽減されるでしょう。
GMO顔認証eKYC スマホde本人確認は簡単に導入可能です。事業者名義のクラウドサービスを用意すれば、本人確認に必要な機能のすべてが提供されます。プログラミング不要で、手軽に利用が開始できます。
国内外1,000システム以上で採用された実績を誇る独自の顔認証エンジンを備え、信頼性の高いサービスを提供しています。オンラインでの本人確認を通じて、手間と時間を削減することが可能です。事業者の業務効率化を実現し、サービス提供のリードタイムを短縮することで、顧客満足度の向上と離脱防止に貢献します。
本人照合処理はNECサーバーを経由せず、スマホ内で完結します。自動シャッター機能を活用することで、簡単かつ迅速な本人照合が可能です。これにより顧客離脱を防ぎ、ストレスフリーな顧客体験を提供します。さらに多数のなりすまし検知パターンを用いて、なりすまし防止を実現。セキュリティを保ちながら、事業者の利便性とユーザビリティを向上させます。
導入開発時の動作確認用アプリも用意されているため、アプリの組み込みは最短数日で完了します。また、事業者のニーズやユーザビリティを考慮した顔認証(犯収法ホ/ヘ)や公的個人認証(犯収法ワ)から最適な方式を選択し、1つのSDKで各方式を組み合わせて認証することも可能です。より強固な本人確認も実現できるため、昨今問題になっている本人確認時のなりすまし被害に対して高い防止効果が見込めます。
※ 日本電気株式会社(2024年5月時点)
コストパフォーマンスに優れており、予算に制約のある中小企業にも利用しやすいeKYCです。本人確認のプロセスにAI審査を導入しており、手続きにかかる時間を大幅に削減しています。
※「ITR Market View」:アイデンティティ・アクセス管理/個人認証型セキュリティ市場2022より KYC市場:ベンダー別売上金額シェア(2019年度~2021年度予測)
自社で開発したAIを画像認識や個人情報の読み取りに活用しています。高精度のOCR技術によって、本人確認書類と個人情報との照合を自動化できます。提出された顔写真や本人確認書類に不備がないか、自動で判定できるため、なりすましの発生を防げる点も魅力です。
オフィスでの入退室管理や一軒家の防犯、リモートワークでの勤務状況監視など、幅広い用途で利用できる点が特徴です。会員登録が必要な場面もカードを発行する代わりに、AIでの画像判定で本人確認がおこなえます。
身分証明書を読み取る機能を搭載したKYCシステムと連動すると、利便性や安全性をさらに強化できます。また、AIはスマートフォンやノートPCなど、モバイル端末に実装するオリジナルスタイルです。電源を確保できれば即座に利用できる点が魅力です。
インターネット環境の回線状況に左右されないため、通信障害や速度遅延に悩まされる心配はいりません。また、ロースペックからハイエンドマシンまで、OSのスペックを問わず安定した稼働が見込めるでしょう。
世界トップレベルの認証精度を誇るDaon社のアルゴリズムを採用しています。同社のアルゴリズムは、世界中のユーザーが利用する新型コロナウイルス対策のワクチン接種を証明するアプリにも導入されています。
カスタマイズ性にも優れ、管理画面のデザインやユーザーインターフェースなど、自社の要望に応じて自由に変更が可能です。操作性や機能性を最大限追求できます。導入形態はブラウザ版とアプリ版の双方が提供されており、自社のビジネスモデルに合わせて選択できる点も魅力です。
セルフィー型とはスマートフォンで本人が撮影した顔写真付きの身分証明書と顔写真を照合する、オンライン完結の本人確認方法です。顔写真と本人確認書類を撮影した画像をサイトにアップロードするだけで、システムが本人確認を実施するため手間がかかりません。
フェデレーション型とはユーザー同意の下、携帯電話会社や銀行など、ユーザーが指定した既に本人確認をおこなったことがある事業者へ本人確認情報を提供する方法です。異なるドメインサービスでデータ連携と本人確認をおこないます。
複数のプラットフォームを活用するため、不正行為のリスクを最小化できる反面、本人確認が終わるまで多くの時間が必要です。利用できるサービスも限定され、柔軟性に乏しい点も懸念点として挙げられます。
eKYCの法的根拠となる、改正犯収法規則第6条1項で定義された顧客等の本人特定事項の確認方法にもとづいて分類します。
ユーザーへの負担も軽く、スタンダードな方法です。運転免許証やマイナンバーカードなど、顔写真付き身分証明書と顔写真で本人確認をおこないます。スマートフォンで画像撮影〜アップロードまでの作業を完結できるため、大きな負担はかかりません。
運転免許証やマイナンバーカードなど、身分証明書に埋め込まれたICチップ画像と顔写真で、本人確認をおこなう方法です。ICチップは偽造が難しく、なりすましのリスクを防げる点がメリットです。ただし、ブラウザ版の場合、カードリーダーが必要になります。
本人確認書類と銀行の利用口座を照合し、本人確認をおこなう方法です。本人確認の判断がしやすい一方、銀行APIに対応していない場合は、確認ができません。また、本人確認書類と本人使用口座へ振り込んだ画像を活用する方法も含まれます。
銀行から本人特定事項の確認を取っていることが前提で、自社の負担は少ない一方、ユーザーへかかる負担が大きくなります。
本人確認書類かICチップのどちらかの情報を送信後、顔写真の代わりに転送不要郵便を送付する方法です。転送不要郵便は宛名人がいなければ転送せずに差出人に返ってくる郵便で、ユーザーにとって手間のかかる手法ではありますが、郵便による追跡が可能なため、安全性の高い確認方法となります。
マイナンバーカードのみを使った認証方法で、マイナンバーカードのICチップを読み込ませ、6〜16桁の暗証番号を入力することで本人確認をおこないます。マイナンバーカードのICチップは偽造が難しく、認証機関に公的個人認証サービス(JPKI)を利用するため、高い安全性を誇る認証方法となっています。
eKYCの料金相場はおもに初期費用、月額料金、オプションの有無で変わってきます。基本サービスはセルフィー型が多く、フェデレーション型でもeKYCを導入したい場合は事業者が対応可能かをしっかりと確かめておく必要があります。
およその料金相場としてはセルフィー型で導入する場合、初期費用が数万円〜数百万円程度、月額費用が基本料金で3〜10万円程度、従量課金や件数ごとの料金が数十円〜数百円×件数かかります。
特に初期費用は事業者やeKYCを導入したいサービス規模によって大きく異なるため、変動が大きい傾向にあります。そのため、できるだけ詳細にサービス内容や規模について相談する必要があるでしょう。
eKYC(オンライン本人確認)はシステム上で、たった数秒で本人確認手続きを完了できます。ユーザー側は手間がかからず、運転免許証や顔写真などの画像はスマートフォンで撮影するだけで、大きな負担にはなりません。
ユーザーが提出した個人情報や顔写真、本人確認書類が正しいかどうかの審査はAIで自動的に処理します。法令や規制への対応における煩雑な事務作業、管理や印刷などにかかる手間を削減し人件費を軽減できます。
AIは偽造を見破る真贋判定機能も搭載しているため、表情の変化や首振りの角度からなりすましと判定でき、第三者の不正利用を未然に防ぎます。
e24時間365日体制で異常監視や脆弱性検査によって、サイバー攻撃を未然に防ぎます。システム上でデータを保持しないeKYCを選択すれば、サイバー攻撃にあっても、個人情報が漏えいする心配はいりません。取得した個人情報はデータセンターのサーバーに、暗号化された状態で保管されます。
オンライン完結での本人確認の手続きにより、ユーザーにかかるストレスを最小限に抑えられ、これまでの離脱に伴う利益損失の発生を最小限に抑えられます。アプリのインストールや別サイトでの手続きもおこなう必要はありません。
機能と費用のバランスを見極めることが重要です。一般的に機能を多く搭載しているシステムほど、導入費用は高くなります。ミスマッチを避けるためにも、必要な機能や導入目的を決めておくことが必要です。
たとえばオンラインでの本人確認手続きを求めている場合は顔写真や本人確認書類の画像データを認識できる機能さえあれば問題ありません。また製品によって、顔写真や本人確認書類の審査は有料扱いとなるケースが多いため、上記とあわせて確認しましょう。
eKYCはオンライン上で本人確認をおこなうため、インターネット環境が整っていることが前提になります。インターネット環境が整っていない場合、多くのeKYCでは手続きやサービスの利用ができません。
回線の混雑状況によって速度遅延や通信障害などに悩まされる可能性もあります。ユーザーの住居環境がもたらす影響が大きく、利用できる対象ユーザーが限られる可能性を認識しておきましょう。
eKYC(オンライン本人確認)は製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりのeKYC(オンライン本人確認)が見つかります。
従業員数や欲しい機能などの項目を画面上で選択するだけで、最適なeKYC(オンライン本人確認)を最短1分で自動診断。もちろん費用はかかりません。
希望条件に沿った料金プランも製品と一緒に診断します。概算金額を見積もりからチェックして、理想のプランを探してみましょう。
最大で5製品の診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬ製品との出会いもあるかもしれません。
ミツモアなら、ぴったりのeKYC(オンライン本人確認)がすぐに見つかります。
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