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APMとはApplication Performance Managemenの略で、アプリケーションパフォーマンス管理ツールのことです。従来の監視ツールは、ハードウェアに問題がないかを中心に監視しています。対してAPMはユーザーとの接点になる、アプリケーションが正常に動作しているかを監視できるツールです。
APMを利用するとアプリケーションの応答時間に問題がないかなどをチェックでき、サイトの表示遅延によるユーザーの離脱を防止できます。またアプリケーションまで監視することで、障害原因の迅速な特定が可能です。
本記事は、アプリケーションの稼働状況を可視化したい方、システムに問題が発生した際の対応をよりスムーズにおこないたい方の参考になるでしょう。
Applications Managerは、最短10分でセットアップができるアプリケーション性能管理ツールです。(※1)監視したデータを表やグラフでわかりやすく可視化するため、難しい設定や専門的な運用スキルは必要ありません。そのため導入・運用ともに負担が少ないサービスと言えるでしょう。
各々の監視項目にしきい値を設定できるだけでなく、異常ラインを自動設定するアノマリ検知機能を有しています。アプリケーションの異常を素早く検知でき、検知後の通知や、自動対処にも対応しているので障害管理とその運用の自動化が可能です。
また監視したデータを蓄積、自動集計するなどして統計データを算出するレポート機能があります。定期報告書や障害原因調査書などへの転用もできるので、報告書類の作成工数削減に役立つでしょう。
※1 ゾーホージャパン株式会社(2023年7月時点)
検討するAPMツールに導入目的を解決する機能が備わっているのか、確認しましょう。まずは自社で運用中のシステムや監視方法に何が不足していて、どのような課題があるのかの認識が大切です。
またAPMツールの中にはサーバーやネットワーク監視など、アプリケーション監視以外の機能を有しているサービスもあります。そのためアプリケーション監視だけでなく、システム全般の監視や分析、運用で不足している点がないかを確認した方がよいでしょう。
包括的な機能を保有するAPMツールを導入すれば、監視全般の問題を1つのツールで解決できる可能性もあります。無料トライアルを提供するサービスもあるので、実際に問題を解決できるのか試すのもおすすめです。
アプリケーションの知識を持つエンジニアがいなければ、APMツールの運用は困難です。自社運用に少しでも不安がある場合には、サポート体制が手厚いサービスを選ぶようにしましょう。
APMツールは海外製のサービスが多く、販売代理や運用代行サービスを提供する企業も多くあります。1つの製品に対して複数業者のサポート内容を比較できるので、自社運用に合わせたサービスを選びやすいです。他社で運用したノウハウなども共有してもらえます。
ランニング費用との兼ね合いにはなりますが、自社運用でもエンジニアの人件費がかかります。よりメリットが高い運用体制を選ぶようにしましょう。
視覚的にわかりやすく、操作しやすいダッシュボードを有しているAPMであれば、専門知識やスキルをそれほど必要とせずに運用できます。せっかくAPMで取得し、分析したデータの内容を解読できなければ意味がありません。アプリケーションの稼働状況を容易に把握でき、操作性が優れたAPMツールを導入するようにしましょう。
またAPMツールの多くは海外製で、操作画面が日本語対応していない場合もあります。担当者によってはそれを困難に感じる可能性もあると思うので、合わせて問題ないか確認しましょう。
APMツールは監視システムのため、継続利用が前提です。導入費だけでなく、ランニング費用が自社に負担ないかを確認するようにしましょう。年間契約や買切りのソフトを購入すると割安になるサービスもあるので、運用期間と合わせて比較するのもおすすめです。
また費用を検討する際には、金額だけでなくサポート体制や機能面の使いやすさなども重視して選ぶようにしましょう。金額が高くても機能が豊富で、ダッシュボードが視覚的に使いやすいサービスであれば運用負担が少なく、費用対効果が高いかもしれません。
APMを導入すれば、障害原因を特定しやすくなるなど、エンジニアの運用負担を減らせます。エンジニアの人件費も減らせる可能性もあるので、金額だけにとらわれないようにしましょう。
APMツールを導入するとアプリケーションレベルの監視が可能になります。従来の監視ツールは構成要素ごとの管理で、個々は問題なく稼働しているけれども不具合が発生している事象が多々ありました。このような事態の場合問題の特定に時間がかかり、エンジニアに負担がかかります。
APMツールを利用すれば、システムやアプリケーションを縦断的に管理可能です。そのため障害原因を迅速に特定しやすい環境を得られるでしょう。
また各項目ごとにしきい値を設定し、問題が発生したらアラートを発するようにも設定できます。そのため障害発生前に問題を修復できるため、トラブルを未然に防止可能です。
APMを利用すると、エンドユーザーの使用感のモニタリングができます。具体的にはインターネットブラウザやモバイルアプリの表示時間など、アプリケーションのパフォーマンス監視です。アプリケーションの稼働状況に問題があった際に通知をするので、顧客が離脱するような事態を未然に防げます。
サイトの表示速度はユーザー満足度に直接影響しますが、APMでなければそこの監視はできません。APMツールによってアプリケーションのパフォーマンスの維持が可能になります。
APMにはユーザーの満足度を可視化できる機能があります。そのために用いられるのが、Apdexスコアという指標です。Apdex(Application Performance Index)は、Webアプリのパフォーマンスに対してユーザー満足度を測る基準値です。
Apdexスコアを参考にAPMにしきい値を設定すれば、ユーザーがストレスなく利用できるサイトの表示速度を維持できます。そのようなデータを数値やグラフで視覚的に確認できるので、顧客満足度の把握や分析にも役立つでしょう。
APMツールを利用すると、さまざまな面で運用負担を軽減できます。まずアプリケーションレベルの監視で、インフラからアプリケーションまでモニタリングが可能になります。システム全般を監視するので障害原因の迅速な特定が可能になり、運用負担を減らすでしょう。
また運用に必要な情報をAPMが自動収集し、ダッシュボードに表示するので、データ収集の作業や取りまとめ作業も削減できます。運用者がしきい値を設定しなくても通常稼働時の状況をデータ収集し、異常が発生した際に自動でアラートするサービスもあります。このようにシステムに操作を任せることで、あらゆる面での運用工数削減が可能になり、ヒューマンエラーも防げるでしょう。
たとえば、ECサイトでアプリケーションの応答が遅くなるとサイトの表示速度が遅くなります。それにより顧客が購入から離脱してしまうと販売機会を損失し、売上低下につながるでしょう。
APMツールにはアプリケーションの稼働状況を計測、可視化でき、良好な状態を維持するための機能があるので、このような事態を防げます。アプリケーションのパフォーマンスに異常が発生した場合には、アラートを通知するのでユーザーにストレスがかかる前に修復ができます。
また顧客満足度を数値化できるので、常に一定のレベルを保てるようにシステム調整が可能です。そのためコンバージョン率が向上し、売上アップにつなげるための施策ができるでしょう。
アプリケーションの応答時間や負荷などの稼働状況を可視化する管理画面です。ユーザーが使いやすいようにカスタマイズできるサービスもあります。
アプリケーションの稼働状況があらかじめ設定したしきい値を下回った際に、アラートを通知します。リアルタイムでパフォーマンスの低下や問題を知れるので、障害を未然に防げます。
ハードウェア、ソフトウェア、クラウドも含め、すべてのアプリケーション機能を追跡、監視できる機能です。単一のトランザクションを把握することもできます。
トランザクションのすべてのステップをモニタリングし、分析や可視化する機能です。問題があった場合には、アプリケーションのソースコードレベルまでドリルダウンするので、問題箇所の詳細を特定できます。
APMツールはアプリケーションの知識がなければ、運用が難しいサービスです。そのため導入前に社内エンジニアが問題なく運用できるか、必ず確認するようにしましょう。
多くのサービスは無料トライアルを設けていますので、契約前に運用可能かどうかは確かめられます。また運用が難しい場合には、手厚いサポート体制や運用代行サービスの導入で問題解決できるでしょう。
機械学習など機能性に優れたAPMツールを導入すると、費用が高額になってしまいます。まずは欲しい機能を持つツールが、予算に合っているかを確認するようにしましょう。
無料プランでAPMを利用できるツールもあるので、そのようなスモールスタートができるツールを選ぶのもおすすめです。APMの導入でエンジニアの人件費などランニング費用を削減できる可能性もあるので、そのような見えない費用も考慮しつつ検討しましょう。
APMツールは製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
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