スズメバチの天敵の一つに、オニヤンマがいます。一見大人しそうなトンボですが、スズメバチにとっては油断のできない相手なのです。オニヤンマがどのようにスズメバチを捕食するのか、スズメバチの駆除に利用できるのか紹介します。
オニヤンマとは?
オニヤンマは全国的にみかけられるトンボであり、私達にとってなじみの深い昆虫といえるでしょう。気性は穏やかで、人を襲うようなことはありません。
しかしスズメバチにとっては天敵です。オニヤンマの生態やスズメバチの捕食方法について紹介します。
日本で最大級のトンボ
オニヤンマはトンボの種類の中でも体が大きな日本最大級のトンボです。眼は緑色で、体は黒・黄のしま模様になっています。
日本全国で見られ、オスは90〜110mm程、メスは98〜114mm程にもなる大きさです。体格の割に飛行速度が速く、時速80kmにも達する能力を備えています。
オニヤンマはきれいな水辺に生息し、特に日陰などの涼しい場所を好みます。集団行動が特徴のひとつであるため、オニヤンマを見つける時は複数で飛んでいるかを確認しましょう。
スズメバチを捕食する
トンボは基本的に肉食です。オニヤンマも例外ではありません。体が大きいため、捕食する量は多く力は強じんです。スズメバチさえ捕食してしまいます。
オニヤンマの武器は大きな顎であり、セミやアブといった大型の昆虫も捕食します。さらに長い手足には無数のトゲが釣り針状に付いているため、一度つかまれるとほとんどの昆虫は逃げられません。
スズメバチを捕まえる際は、正面ではなく背後から忍び寄ります。手足で体をキャッチし、毒針や顎を器用に押さえるのです。そして強じんな顎で捕食してしまいます。
オニヤンマにとって、スズメバチは大切な栄養源なのです。
オニヤンマ以外にもいるスズメバチの天敵
スズメバチにはオニヤンマ以外にも天敵がいます。大型の動物から小さな生物までさまざまです。オニヤンマ以外のスズメバチの天敵を紹介します。
クマやニワトリなどの動物
クマはスズメバチの天敵です。自慢の毒針も、深く硬い体毛と厚みのある皮膚の前では歯が立ちません。
クマはスズメバチの巣を見かけると、巣ごと食べてしまいます。成虫はもちろんのこと、幼虫や卵も残さず平らげるのです。
スズメバチが黒色に過剰な反応を見せる理由は、天敵のクマの色が関係しているともいわれています。
ニワトリもスズメバチにとっては、脅威のひとつです。家畜のニワトリは人間から与えられる栄養素の高い餌を好みますが、野生のニワトリはスズメバチを捕食します。
人間にとってはなじみのある動物ですが、スズメバチにとっては恐ろしい天敵となるのです。
カマキリやアブなどの昆虫
カマキリもスズメバチを捕食するため、天敵といえるでしょう。毒針を使わせないように、鎌で器用に封じます。
顎も強いので、一度スズメバチを捕まえるとバリバリと食べてしまいます。
しかし空からの攻撃には弱く、逆にスズメバチがカマキリを仕止めて捕食することもあるのです。
ハチによく似たアブも、スズメバチを襲います。背後から近づき、口を突き刺して体液を吸ってしまいます。
アブの中でも特殊な種類がベッコウハナアブです。これはスズメバチの巣に卵を産み、かえった幼虫が死んだスズメバチの幼虫やサナギを食べてしまいます。
巣を崩壊させる寄生虫
直接スズメバチを攻撃しない寄生虫は、巣をも崩壊させる天敵です。たとえばネジレバネは、メスのスズメバチの体内に寄生して一生を過ごします。寄生されたメスバチは、巣にとどまり働かなくなってしまいます。
スズメバチの働きバチはすべてメスであるため、ネジレバネに寄生された数が多ければ巣に大きな影響を与えるのです。
カギバラバチも、寄生虫の中でスズメバチの脅威になる生物といえます。ハチの幼虫に寄生し、体内を食い尽くしてから体を破ります。
その後は巣にいるスズメバチの幼虫を全て食べ回り、成虫になって巣の外に出るのです。
天敵を利用して駆除するのは難しい
スズメバチに天敵がいるのであれば、これを利用して駆除できるのでしょうか。確かに天敵が襲ってくれれば、楽に駆除できるでしょう。
しかしこの方法は、現実的ではありません。その理由を紹介します。
一般家庭では飼育できない場合が多い
たとえばスズメバチの天敵であるクマを飼育するのは、かなり難しいでしょう。人間にとっても脅威の生き物であり、一般家庭では飼育が困難です。
比較的飼育しやすいニワトリも、栄養素の高い餌を与えるとスズメバチを襲うことはほとんどありません。1〜2匹のニワトリを飼育しても、1,000匹以上ものスズメバチをすべて駆除するのは現実的ではないでしょう。
騒音やフンの臭いで、近隣住民から苦情が来る恐れもあります。
オニヤンマを育てるにも、生き餌を準備したり成虫を管理することは難しく、繁殖方法を知らなければ増やすことも困難です。
生き物を意図的に動かせない
仮にスズメバチの天敵を飼育できても、意図的にスズメバチを襲わせるのは現実的ではありません。
言葉が通じないうえ、しつけをするのは難しいといわざるを得ません。またハチだけを襲わせるように仕向けるのは困難です。
そのため一般家庭で天敵を利用するのは、諦めたほうが無難です。この方法に固執するより、業者に駆除を依頼したり別の方法を考えたりしたほうが早く解決できるでしょう。
スズメバチを見つけたら
スズメバチや巣をみつけたら、基本的に業者や自治体に相談しましょう。自力で対処を試みるとケガする恐れがあります。
スズメバチを見つけた場合の対処法を紹介します。
スズメバチに刺されないために
仮にスズメバチに遭遇してしまったら、静かにその場を去りましょう。慌てて走り出すと、動きに敏感なスズメバチを刺激してしまいます。
スズメバチや巣から離れる際は、頭を低くして移動します。
スズメバチの巣は見えにくい場所にあるので、自分が巣に近づいているかはわかりづらいものです。
もしスズメバチが周囲を飛び回ったり、カチカチ顎を鳴らしたりした場合は、威嚇されていると認識しましょう。
威嚇音は巣に近づいてしまっている証拠でもあります。速やかに去りましょう。
巣を見つけたら必ず業者に依頼する
スズメバチの巣をみつけたら、そのまま放置しておくと危険です。速やかに業者に駆除を依頼しましょう。
巣を放置しておくと、1,000匹以上のスズメバチが育ってしまうかもしれません。攻撃的な気性なので、刺されてしまう危険性が高くなってしまいます。
4〜6月の働きバチが少ない時期であれば、自力での駆除もできる可能はあります。しかしあまりおすすめできません。刺される危険性が残っていることと、市販の殺虫剤では効果が薄い可能性があるからです。
そのため業者に駆除を依頼したほうが安全でしょう。
業者選びのポイント
業者を選ぶ際は複数の業者に見積もりを依頼し、相見積もりをするとよいでしょう。金額やサービス内容を比較することで、よりよい業者を選べる可能性が高くなります。
相見積もりは、ミツモアを利用すると便利です。ひとつの見積もり依頼で、最大5件の専門業者から見積もりを集められるでしょう。通常の相見積もりよりも、手間が省けて素早く比べられます。
見積もりは金額だけでなく、近場の業者やアフターフォローが充実しているかなども確認しましょう。また業者の事務所が離れていると、交通費がかさむ場合があります。
オニヤンマはスズメバチの駆除には難しい
オニヤンマは日本最大級のトンボであり、スズメバチを捕食します。背後から襲いかかって、強じんな顎でバリバリ食べてしまうのです。
オニヤンマのほかにもスズメバチの天敵は意外に多く、クマやニワトリなどさまざまな生物がいます。しかしこれらを利用して、スズメバチを撃退するのは困難です。
スズメバチの巣をみつけたら、業者に相談するのが安全な対処といえます。業者選びにはミツモアを利用し、相見積もりを取ると効果的です。
オニヤンマを利用したスズメバチの駆除よりも、業者に頼るという現実的な手段を検討しましょう。
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