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LMSとは何か?導入のメリットや機能、具体的な導入形態を解説

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最終更新日: 2022年10月28日

LMS(学習管理システム)とは、e-ラーニングの提供を支えるシステムで、新人教育やセミナーなどに広く活用されています。LMSの主な機能と導入メリット、導入形態を解説するので、e-ラーニングを提供する予定の企業は参考にしてください。

LMS(学習管理システム)とは何か?

通信教育

LMS(学習管理システム)とは「Learning Management System」の略語で、e-ラーニングを提供する際の根幹を担うシステムとして、広く活用されています。まずはシステムの概要と、具体的な活用シーンを確認していきましょう。

e-ラーニングの統合学習システム

e-ラーニングの統合学習システムとして、多くの企業に導入されているのがLMSです。一般的にe-ラーニングシステムと呼ばれることが多く、さまざまな学習コンテンツを受講者に提供するためのプラットフォームとして活用されています。

専用のシステムを自社サーバーにインストールするタイプもありますが、多くはWebブラウザから利用できるため、受講者は自宅にいながら、インターネットを通じて簡単に必要な教材を学習できるようになっています。

LMSで実現できること

LMSを利用すれば、顧客にe-ラーニングのサービスを提供できるだけでなく、自社の新人研修やセミナーなどにも活用できます。

民間企業はもちろん、大学や官公庁での導入も進んでおり、特に大人数に学習コンテンツを提供しなければならない、教育機関で重宝されています。

単に映像を配信するのみならず、出欠管理が質疑応答、レポートの提出など、学習・研修全体を管理するための機能も充実しているのが特徴です。外部のシステムと連携できるLMSも少なくありません。

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LMSが注目される理由

テレビ電話

ではLMSが注目されている理由は何でしょうか? その背景としては、多くの企業がe-ラーニングの提供において諸々の課題を抱えており、それを解消するためのプラットフォームを求めていたことが挙げられます。

e-ラーニングの課題

LMSが普及する以前のe-ラーニングと言えば、DVDに講座を収録しておき、受講者が自宅のパソコンで学習するスタイルが一般的でした。

スクールに通って学習するのに比べ、受講者が任意のタイミングで学習できるのがメリットでしたが、学習のモチベーションの維持が難しく、提供側も受講者の管理に難儀するケースが多かったようです。

特に、多くの受講者を抱えるe-ラーニングスクールの場合、各受講者の学習の進捗状況が分からず、必要な情報やアドバイスを提供できないなどの弊害が散見されていたのです。

そこでe-ラーニングを完全にオンラインで提供可能で、受講者の管理もできるLMSが注目されるようになった経緯があります。

学習管理システムによる効率化

LMSをe-ラーニングに導入すれば、受講者のモチベーションの維持と、提供側の徹底した管理が実現できます。

配信する動画教材はサーバー上で一括管理できるため、受講者に配布する手間やコストを削減できるだけでなく、情報も更新しやすいメリットがあります。

さらに各受講者の学習ペースを把握できるのに加えて、一人ひとりの強み・弱み分野も把握しやすいため、受講者の特性にマッチした学習サービスを提供できるのも特徴です。

質疑応答や学習テストなどもオンライン上で完結できるため、管理側の負担を大幅に軽減できます。

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LMSの主な機能

男性 リモートワーク パソコン

LMSの代表的な機能としては、以下のものが挙げられます。受講側と管理側、それぞれの視点から確認してみましょう。

受講者用の機能

e-ラーニングの受講者は、LMSの導入によって効率的に学習を進められるようになります。学習用の動画や資料、スライドなどを自由に閲覧できる機能や、テスト問題に解答して提出する機能などが利用可能です。

また管理側がテスト時刻を設定し、全受講者が同じ時間に一斉テストを受けられるLMSもあります。さらに、学習の進捗状況を確認したり、講師にオンラインで質疑応答したりするための機能も実装されています。

管理側の機能

LMSの管理側の機能としては、受講者の氏名やID、パスワードやメールアドレスなどを登録し、受講者が履修するコースの登録ができるように割り当てる機能があります。

くわえてあらかじめ設定した対象・日時に学習コンテンツを自動で配信したり、任意のタイミングで受講動画を配信したりすることも可能です。設定したタイミングで講座の未完了者などにメールでアラートを配信できるLMSもあります。

さらに受講者にレポートを出題したり、受講者から提出されたサポートの回収状況を確認したり、採点評価をしたりする機能も実装されています。

その他の機能

その他の機能としては、受講者と管理者や講師がコミュニケーションを取るためのチャット機能や、外部システムとの連携機能、社外に講座情報を漏らさないようにするためのセキュリティ機能などがあります。

またスマートフォンやタブレット端末から受講できるように、パソコンでもスマートフォンでも同じような使い勝手になるレスポンシブデザインも標準実装されています。

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LMSを導入するメリット

ビデオ通話する女性 オンライン授業

次にLMSを導入する具体的なメリットを解説します。LMSを利用することで、管理者も受講者も多くのメリットを享受できます。

受講者の学習効果が向上する

LMSをベースにしたe-ラーニングでは、受講者が場所を選ばず好きなタイミングで学習を進められ、常に最新の教材で学ぶことが可能です。

どの教材から開始すべきなのか、学習ペースはどれぐらいかを把握しやすいため、効率的に学習を進められるメリットがあります。

またテストの結果や講座の進捗率が把握できるので、受講者が自ら学力の向上に努めやすくなります。苦手分野を克服するための筋道を立てやすいのが特徴です。

講師の負担を軽減できる

LMSを運用する側のメリットとしては、受講者一人ひとりの学習の進捗状況を把握できるだけでなく、学習コンテンツの提供やテストの提出状況の把握など、講師のe-ラーニングの提供における負担を軽減できるメリットがあります。

進捗の速い受講者と遅い受講者を一目で判別でき、テストの点数なども一元的に管理できるため、それぞれの受講者にベストな対応をしやすくなるのも特徴です。個別指導が楽になるだけでなく、テストも結果も自動集計されるので、添削の手間も軽減されます。

人材教育のコストを削減できる

LMSを導入することで、一からe-ラーニングのシステムを構築する必要がなくなり、管理の手間や工数も、ある程度は省けるようになります。

従来のe-ラーニングシステムの提供に比べて、圧倒的にコストを削減できるのは大きなメリットと言えるでしょう。

ブラウザ上で受講者や教材の管理が可能になり、必要なデータは全てLMS上で管理できるため、限られた人手で十分な学習環境を構築できます。

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LMSの導入形態

勉強する女性 テレワーク

それではLMSの導入形態を確認しておきましょう。大きく分けてオンプレミス型とクラウド型がありますが、近年はクラウド型が主流となっています。

オンプレミス型

オンプレミス型は自社のサーバーにe-ラーニングの管理システムを導入する形態です。社内ネットワークを活用してe-ラーニングを提供します。自社でサーバーを準備・構築する必要があり、LMSの保守・運用も全て自社で行わなければいけません。

ベンダーの提供するシステムを利用するクラウド型に比べると、自社の環境に合わせて柔軟な運用をできるのがメリットです。ただし、ネットワーク管理を含め、LMSの運用に専門知識を持った人材が必要となります。

クラウド型

クラウド型のLMSはインターネット経由で利用する形態です。現在、ほとんどのLMSがクラウド型として提供されており、利用側はブラウザで管理できるものが多くなっています。

ベンダーの提供するサービスであるため、全て自社で環境を構築するオンプレミス型に比べると、運用の自由度は下がってしまうでしょう。

しかし、自社でサーバーを準備する必要がなく、契約後に簡単なセットアップ作業を完了させれば、すぐに利用可能になります。

システムの保守・メンテナンスもベンダーが行ってくれるため、専門知識を有するスタッフがいなくても、問題なくe-ラーニングの提供が可能になるのは大きなメリットと言えるでしょう。

オンプレミス型に比べて手間やコストの面でメリットが大きいため、多くの企業がクラウド型のLMSを導入している状況です。

結局、どの形態がおすすめ?

現在、クラウド型のLMSが主流となっていますが、自社の環境によって最適なシステムは変わってきます。どのような企業であっても、必ずクラウド型が適しているとは言い切れないため、次のポイントを基準に、導入するLMSを慎重に選択しましょう。

  • システムを利用可能な人数
  • カスタマイズ性
  • 実装されている機能
  • 導入コスト
  • 運用に掛かる手間やコスト
  • モバイル利用の可否

上記のポイント以外にも、使いやすさやセキュリティレベルにも注目しましょう。特に、自社の人的リソースで問題なく運用できるか、講座の内容や受講者の情報が外部に漏れないように、しっかりとセキュリティが構築できるかは重要なポイントです。

さまざまな観点からLMSを比較検討し、自社の環境に最適なシステムを導入する必要があります。

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LMSでe-ラーニングを効率化

部屋でノートパソコンを使う女性

LMSとは何か、基本的なところから解説しました。LMSはe-ラーニングのための学習管理システムで、企業研修や新人研修、管理職の研修など、さまざまな用途に利用できます。

従来のe-ラーニングのシステムに比べて、受講者の学習効果の向上と、管理側の手間や運用コストの削減などが可能で、近年はe-ラーニングを提供している企業のほとんどがLMSを利用している状況です。

導入にあたっては、オンプレミスやクラウドといった形態をはじめ、さまざまな観点から自社の環境に合ったシステムを慎重に検討しましょう。

導入・運用コストや実装されている機能、自社の人的リソースなどの観点から、バランスの良いシステムを導入することが大事です。

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