ミツモアのサイトを活用し、東京を拠点に結婚式や前撮り撮影などウェディング専門のフォトグラファーとしてたくさんの依頼を受け活躍している仲道雄大さん。特に、人生の節目に撮る写真については、ひとかたならぬこだわりを持っているそうです。
「記録だけではなく記憶に残る一枚を撮りたい」と考えるようになったのは、ご自身のある経験が大きく影響していると仲道さん。カメラマンという職業を始めた動機も含めて、お仕事についてお話を伺いしました。
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闘病生活の中で、「好きなカメラを仕事にしたい」という思いを強めました
Q仲道さんがカメラマンになったきっかけを教えてください。
仲道 実は当初はプロのカメラマンを目指していたわけではなかったんです。私自身は高校時代サッカーをやっていて、その後体育系の専門学校に進み将来はスポーツトレーナーになるのかなと漠然と考えていました。もちろん趣味として写真を撮ることは好きでしたし、特に東京ディズニーランドの大ファンでしたので、あの空間が持つ独特の楽しさ、みんなを笑顔にしてしまう魔法のような魅力を、写真として記録したいという一心で、一眼レフカメラを買い求めました。
しかし、20歳の時、ショッキングな出来事が起きたのです。ある日突然首元のリンパが腫れ、検査をすると「悪性リンパ腫(血液のガン)」と診断されてしまいました。このままでは数ヶ月の命だと宣告され、かなり落ち込んだのを覚えています。とにかく抗がん剤治療を始めることになりました。
Q 治療の最中、どんなことを考えたのでしょう?
仲道 もし生き延びられたとして「将来いったい何をして生きていけば良いのだろうか」と真剣に考えましたね。つらい闘病生活の間で何度も心が折れそうになりましたが、その時に支えになったのが、実は楽しかったディズニーランドでの思い出の写真でした。「治療が終わればまた行こう」といった生きる活力を一枚の写真からもらったのでした。
ディズニーが好きで始めたカメラでしたが、闘病中にはその写真を見ると自分自身が支えられ、生きる力が沸いてきて、写真一枚が持つ深い意味というものを実感したんです。一度きりの人生、もし完治したら「好きなことを仕事にしたい」という思いを、その時から強く抱くようになりました。様々な困難はありましたが家族、友人のサポートもあって、約1年間の抗がん剤治療の末、2015年2月には無事寛解に至りました。
Q現在はブライダルフォトを中心に手がけていらっしゃいますが、カメラマンとしてのスタートはどんな撮影からでしょう?
仲道 実は、出発点はスポーツフォトグラファーです。病気が治癒して、たまたまスポーツフォトの撮影者募集をしている企業があると知り、撮りためてきたディズニーランドの写真を持参して「動きの激しい被写体も捉えることができます」と自己アピールしました。運良く興味を持っていただけたようで、その後テスト撮影に参加し合格し、晴れてプロのカメラマンデビューに至りました。
2015年から日本プロバスケットリーグの撮影をオフィシャルカメラマンとして活動を開始しまして、バスケットリーグの試合も撮影しました。その際、やはり私と同じく悪性リンパ腫を患っていたアマチュアのバスケット選手を撮影する機会が巡ってきたんです。その方は残念ながら、撮影後10日ほどで逝去されたのですが、私が撮った写真を大切な思い出としてご家族が見てくださっている。そんな現実を前にして、「人生を撮る写真」を中心に活動したい、と思うようになりました。ブライダルフォトというテーマもそこから生まれてきました。
夕方から夜のロケーションフォトが得意でストロボの使い方、ライティングに工夫を凝らします
Qブライダルフォトに取り組む際、心がけていることはありますか?
私自身心がけていることは、新郎新婦さんと一緒に一瞬一瞬を味わい楽しみながら撮影をする、ということ。「人生節目の撮影」だからこそ、カメラマンと新郎新婦が気持ちをわかりあった上で撮影できれば最高ではないかな、と思うんです。だからできるだけお仕事的、業務的にならないよう気をつけているつもりです。
例えば結婚式場のカメラマンに依頼する場合は、会った初日に撮影となるので、なかなか新郎新婦と撮影者との気持ちが通じ合うことが難しい場合もあるのかなと想像します。
私自身は、お2人が「結婚した」という証明の写真だけではなく、その日の記憶も含めた写真を撮りたい、と考えています。2人のその人らしさが滲み出てくるような写真、その日のかけがえのない思い出や感情を写真の中に残せたら、と思っています。
Q技術的な工夫としてはどうでしょう?
前撮りのロケーションフォトなら、夕方から夜にかけての撮影が得意です。ストロボの使い方などライティングには工夫を凝らします。技術は人一倍練習してきたし自信があります。光をコントロールすることによって劇的なショットを演出したり、夕刻にしかない感動的な色彩を表現できますよ。ロケーションポイントとして人気があるのは、横浜の大桟橋や東京駅の行幸通りなどで、みなさんとても喜ばれるエリアです。
ミツモアの写真ギャラリーで私のテイスト感を理解した上で選んでいただける点がいいですね
Qミツモアのサイトを使ってみて感じたことを教えてください。
おかげさまでミツモアを通してたくさんの依頼が届きます。案件数が多いため、条件が合致するお客様、相性の合うお客様と出会う確率も、高いと感じています。特に、私が撮影した写真ギャラリーをまず見てくださって、そのテイスト感を理解した上で選んでいただける点がいいですね。実際に撮影したお客様から「自分で捜してよかった」「仲道さんに撮ってもらってよかった」という声をいただいています。
また、ミツモアのサイトはスケジュールや提案内容が見やすく、LINEとつながっているのでレスポンスも素早くできる点が便利です。
Q今後の展望は?
ミツモアでは、これからウエディングフォトの他にも家族写真の撮影を充実させていきたいと思います。
また、個人的には新しいウエディングのスタイルを切り拓くことが夢です。現実として、式場のルールや制限があって新郎新婦がその決まりごとに従わなくてはならない、ということがありますよね。もっと2人が中心になって「こうしたい」という意向に寄り添ってあげられるような、そんな結婚式ができたらいいなあと。
写真撮影に留まらず衣装、演出、どんな料理を出すのか、会場のロケーションは、といったことまで、2人の思いを形にするような結婚式が理想でしょう。もちろん、私1人ではできないことですので仲間とネットーワークを組んで体制を作り上げる必要がありますから、もう少し先になるかもしれないのですが、私の夢です。
写真好きのコミュニティもスタートさせたという仲道さん。「ナッツ・アバウト・フォトクラブ」では写真の撮り方を学べるのはもちろんのこと、撮影を通じて人と出会いつながることを目指しているそうです。
ミツモアは、プロの皆さまと、そのワザを求めているお客様を結ぶお手伝いをいたします。そして、みなさまと一緒に成長していきたいと思っておりますので、ぜひ、ご登録のご検討をいただければ幸いです。
【取材協力してくださったカメラマン紹介】
仲道 雄大氏
東京在住のウェディング専門のフォトグラファー。 JWSA(日本ウェディングスタイリスト協会)認定講師。2015年より日本プロバスケットリーグの撮影をチームのオフィシャルカメラマンとして活動開始。スポーツや広告写真を中心に活動後、2017年より東札幌にてハンドメイドスタジオ 「 Y studio」をオープン。アーティスト写真、家族写真、プロフィール写真などを撮影。現在は東京を拠点にウェディングフォトの専門家として活躍中。