テーマは「ハッピー!」。愛媛県松山市でちょっと異色な!?フォトスタジオを営む上野さんをクローズアップ
プロと利用者を繋ぐプラットフォーム・ミツモア。特にプロのカメラマンに写真を撮影してもらいたい、という依頼は多く、ミツモアの目玉的なコンテンツになっています。カメラマンの得意ジャンルや個性もさまざまですが、今回ご紹介する上野さんは良い意味で個性ありすぎ!?撮影するのは1日1組のみ、さらに、オリジナリティーに溢れたサービスを提供されています。
上野さんのミツモアの利用は今回が初めてということですが、そのきっかけも「お客さんからミツモアを教えてもらった」というユニークなもの!
今回のミツモア通信では、今後ミツモアの要的なカメラマンになるに違いない上野さんの魅力に迫りました。もちろん仕事観についてもしっかり取材しましたので、ご心配なく!
カメラマンという天職に巡り会えたきっかけは大学浪人!?
Qまずは上野さんがカメラマンになったきっかけをお聞かせください。
「私は大学受験に失敗して、浪人生活を送ったのですよ。親の職業が教員だったこともあり、それはそれは肩身が狭い思いをしまして(笑)。そんな時にカメラマンの知り合いから「時間があるなら、仕事を手伝わない?」と誘われ、そこから写真の魅力に開眼。これは大学で勉強をするのなんてロスタイムだと考えて、あっさり進路を変えて写真の専門学校に入学しました(笑)。卒業後は写真家の方に師事して、フリーのカメラマンに。1985年に松山市に自身のスタジオを設立しました」
Q現在のプロカメラマンのお仕事の根っこにあるのが大学浪人とは、実にユニークなご経歴ですね。結果的に、大学浪人も導かれていたのではないでしょうか(笑)。
「もしかしてそうなのかもしれません。基本的に好きなことしかやりたくない主義ですし、当時も今も、勉強より写真が好きです(笑)」
Qところで、スタジオの屋号の『A&K』とは?上野さんのイニシャルから取ると、「A&U」ですよね?
「単に、電話帳のいちばん上に掲載されるなら「A」だろう、と。いちばん上にある方がお客さまも問い合わせしやすいですよね。私の名前のイニシャルでもありますし。「K」については、「ア(A)キちゃん、カ(K)ッコイイ!」という隠れた意味を込めました(笑)。間に「&」を追加したのは、私が「&」がコミュニケーションを示すワードだと思っているからです。写真を通じて皆さんとコミュニケーションを取りたい、そんな願いを込めました」

皆さんがハッピーになる写真を撮る。それが自分の幸せにも直結する
Q上野さんが撮影の際に心がけていることを教えてください。例えば、ウェディングフォトから証明写真までさまざまなプランをご用意されていますが。それぞれスタンスは異なるのでしょうか?
「根底にあるスタンスはただひとつ、皆さんがハッピーになる写真を撮る、ということだけです。結局、皆さんが幸せだと、私も幸せですし(笑)」
Qハッピーになる写真というと、具体的には?
「私の場合、リラックスした状態の、その方らしい表情を撮影するという点にこだわっています。写真というのはメモリアルなものですから、もちろん用途にも寄りますが堅苦しい写真ではなくナチュラルな写真の方が、その瞬間はもちろん、後々写真を見返した時にふっと幸せになると思いませんか?」
Qなるほど。でも、なかには、写真が苦手、と言う方もいらっしゃいますよね。そうした時はどのようなご対応を?
「まずは依頼者の方と事前に信頼関係をしっかりと築き、「上野なら安心できる」と思っていただけるように努めます。そのためには、顔を合わせての事前打ち合わせは欠かせません。写真よりもむしろそちらに力を入れているかもしれないですね(笑)。ただ、むしろ私は、写真が苦手とおっしゃる方の方が燃えるのですよ(笑)。よーし、勝負してやるぞ的な(笑)。それでも人間では対応できないエリアもございますから、スタジオには愛犬の福太郎もスタンバイしています。彼も皆さんの自然な表情を引き出してくれる重役社員です(笑)」
Qホームページで福太郎くんの存在は知っていましたが、重役社員だったのですね(笑)。ホームページと言えば拝見して驚いたのですが、証明写真の背景に黄色を使うことを提案していますよね。あまり前例がないような。でも確かにバックの色が明るいだけで幸せそうに、とてもイキイキして見えるのでこれが「上野マジック」か、と納得しました!
「就職活動などに使用する証明写真の場合、基本的にお洋服がグレーやブラックなど暗い色味のものばかりなので、背景まで暗いと顔映りが悪く見えてしまうし、没個性じゃないですか。ですので、あえて明るい背景を提案しています。証明写真1枚が人の人生を左右することもあるため責任感は大きいのですが、たくさんの応募者の中で目立つことは確実。その時点ですでに「勝ち組」と言えるのではないでしょうか(笑)」
Q写真を通じて、利用者さまの人生のプロデュースもされているということですね!確かに私もパスポートの写真などは不満だらけです。とにかく顔色が悪く見えて。背景ひとつで劇的に印象がチェンジするのですね。
「そこまで言われると恐縮ですが、お客さんのご要望に応えながら、こんなパターンもありますよ、とご提案して喜んでいただくことは多いです。その結果、お客さんもハッピー、そのお裾わけで私もハッピー。ある意味、写真を介した幸せの連鎖とも言えますね」


「売り上げ<幸せの共有。ミツモアはそれをできるのが良いですね」
Q今回、初めてミツモアを利用してみていかがでしたか。ミツモアとの出会いも含めて、ご感想をお聞かせください。
「実はこれまでミツモアの存在を存じ上げなかったのです。お客さんがインターネットでミツモアを見つけて、「こんなサービスがあるみたいだよ」と教えてくれまして。ある意味、友達の紹介で彼女が出来たような感覚でしょうか(笑)。興味を持って登録した結果、お客さんとお見積もりから成約の時点まで、自分の好きなスタイルを提案できる仕組みが本当に斬新だと思いました。やはり、写真の撮影を依頼するお客さんの中には、「こうしたスタイルで撮りたい!予算はこれで!」と、明確なビジョンを持っている方もいらっしゃいますから。そうしたご依頼でも新しいご提案をできることにやりがいを感じますが、ミツモアの場合は、まずお互いの意思疎通からスタートして試行錯誤の中で一緒に何かを作り上げていく、そんな過程がとても新鮮でした。今回の撮影依頼はお客さんの結婚式の前撮りだったのですが、早速ミツモアのサイトに嬉しい口コミもいただけて、それもやりがいにつながっています」
Qなるほど、ミツモアではある意味「共同(協働)作業」が可能だ、と言うことですね。
「屋号の「&」に込めた想いの通り、私は、お客さんはもちろん、人と人とのコミュニケーションがもっとも重要だと思っていますから、ミツモアのようにしっかり事業者と利用者がコミュニケーションを取ることができるサイトは貴重だと思っています。写真は、撮る側と撮られる側とのある意味協働作業ですから、なおさらですよね。だからこそ信頼関係を築くことをもっとも重要視しています。ですので、ミツモアを利用しての今回の撮影に限らず、スタジオ創設時から撮影は1日1組に限定しています。お客さんとじっくりと向き合うことに時間をかけたくて」
Q1日1組!正直なお話、採算が合わないのではないでしょうか?とてもリスキーなような。
「採算や売り上げはあまり気にしていないですね。ただ、写真を撮ることでハッピーのお手伝いをして、私が幸せになりたいだけですから(笑)。結局、技術やブランドよりも、お客さんは「人」に付くのではないでしょうか?そんな関係を構築するためには、1日1組が私にはちょうど良いと考えています。ミツモアはお見積もりから打ち合わせ、撮影、撮影後の口コミまで、トータルで幸せを共有できる仕組みなのがとても気に入りました。使い勝手もシンプルですし、コミュニケーションを取りやすい点も良いですね」

「勝ち組」の秘訣は『&(コミュニケーション)』
Q上野さんのお話をお伺いしていると、本当にあれよあれよと人生がうまく進んでいるような気がしてしまうのですが、その秘訣は何だとお考えですか?
「全くそんなことはないですよ。カメラマンになった当初は技術に力を入れなくてはいけない、それが自分に求められることなのではないか、と悩んだこともありましたし。それがある撮影で被写体さんの表情を見た時に、技術だけではないな、と気づいたのです。良い意味で「負けた」と感じましたね。写真を撮られる立場は、総じて優れた写真を求めているわけではないと。優れていなくても良い、その時の表情をとらえて欲しいと考える方もいらっしゃるわけで、そこに気づいた時に技術よりもコミュニケーションだ、とスタンスを変換したのです。まさに「&」の部分ですね、もし私が「勝ち組」だとしたら、その秘訣はコミュニケーション力かもしれません」
Qコミュニケーション力!今までお話を伺ってきて、十分に感じました。具体的な事案やこだわりはありますか?
「そうですね、まず、撮った写真はすべてお客さんにお見せして、その中から購入する写真をセレクトしてもらうようにしています。撮影と言うとダミーカットも含め、とにかくシャッターを切ります。その中からプロの視点でチョイスした数枚をお見せする、と言うのが通常だと思うのですが、私の場合は全部お見せします。プロ視点と、ご本人たちの視点は違いますから」
Qそれは利用者にとっても、ありがたいです!また自分の話になってしまいますが、結婚式当日にも写真を撮りますよね。後から結婚式場から送られて来た写真は封印したいくらい強張った写真で、あんなに何カットも撮影したのに、何でこのカットだ、と思った経験があります。せめて自分で選べたら、と(笑)。
「そのギャップも分かりますので、すべてお見せした上で、お客さんが欲しいカットだけをご提供しています。ほかには、撮影後に撮影に同席された皆さんを含めたプライベートフォトを撮影してプレゼントする、というサプライズサービスも行っています。写真を撮影する日というのは、メモリアル、記念の日。その一場面に、付き添いでいらした方も参加した、というメモリーが残るとなるとこれまたハッピーじゃないですか!」

お忙しい中、取材にご協力いただき、あんな話やこんな話までお話してくれた上野さん、ありがとうございました。ここまで読み進めて頂いた皆さまもすでに上野ワールドの中毒になっているのではないでしょうか?
ミツモアは、プロの皆さまとお客さまを結ぶお手伝いをいたします。そして、皆さまにハッピーの連鎖をお届けします。ぜひご利用ください!
【取材協力してくださったカメラマン紹介】
■A&Kスタジオ オーナー 上野 晃嗣
愛媛県松山市在住。APA公益社団法人日本広告写真家協会正会員。直近の主な受賞歴に、APAアワード2017第45回公益社団法人日本広告写真家協会公募展入選(2017年)、APAアワード2015 第43回公益社団法人日本広告写真家協会公募展入選(2015年)、第61回全国展フォトコンテスト入選(2015年)、WEDDING PHOTO AWARD 2014『特別賞』受賞(2014年)など。結婚式の前撮りをはじめ、キッズフォト、証明写真、ペットフォト、シルバーフォトなどさまざまな写真撮影に対応。撮影だけではなく、編集・デザインまですべて自社で行なっているのも強み。